子供が欲しくないって冷たい?

私は子供は欲しくない。

しかし、女性の多くは子供が好きである。

いつかは結婚して子供が欲しいなーって思ってる人が大半である。

それについて否定するつもりはない。

むしろ、そう思えることは素晴らしいことであり、心から羨ましい。

 

私は子供が欲しくない。むしろ電車の中にいるとうるさいし、優先席でもないのにドヤ顔で前に立ってくる妊婦を見ると控えめに言ってイライラする。

 

自分勝手で未熟な人間と言われたら返す言葉がないのだが、私なりに、なんでこうなってしまったのかを分析してみた。

 

小さい頃からこんなんだったわけではないのだ、多分。結婚して子供を産んでと言うことに抵抗のなかった時代はたしかにあったはずだった。

 

まあこんなにひねくれてしまった原因は、端的に言うと、虐められたからである。

小学生の頃、ブスでチビで運動音痴で口下手という負の四十奏を背負っていた私は、小学生の無邪気で可愛い子供達に盛大に虐められた。

 

うわばきの中に画鋲を入れられる、靴を隠される、私を挟んでキャッチボールして、私の頭に当たったら10点、学級委員選挙でクラス全員で私と、同じく虐められていた男子の名前を書く…

 

もっと酷いいじめを受けた人は腐るほどいると思うし、このくらいで音をあげるのは私の弱さである。

 

しかしながら、こんな日々を送ってきた私にとって、子供は恐怖でしかない。

みんなが可愛いと愛でる子供たちの無邪気な声は、私にとっては鬼が騒いでいるようにしか聞こえない。

 

例えばこんな私が子供を作ったとして、その子供が誰かに虐められてつらい思いをするのではないか。

逆に、誰かに心ない虐めをして傷つけてしまうのではないか。

そんな心配がよぎってしまってとてもじゃないが、子供を作りたいなんて思えないのだ。

 

子供が可愛いと思える人たちは、心が綺麗だと思う。

素敵な子供時代を過ごせていたのだろうし、もしそうでなくても、つらい過去を繰り返さない自信のあるキラキラした人たちなんだと思う。

 

あの頃から10年以上経つ今でも、私はトラウマから立ち直ることができない。

自分の遺伝子に自信がないし、どれだけつらいことがあるか分からない人生の波間にまた一人私のエゴで放り込んでいいものか、迷ってしまう。

 

子供が欲しくないのは、冷たい人間だからではない。むしろ、多くの人間の冷たさを知ったからこその防衛策なのだ。

 

ただただ、私は素直に人間の本能的欲求に従える人たちを羨ましく思っている。